インフルエンサーマーケティングは、現代のデジタルマーケティングにおいて非常に重要な役割を果たしています。影響力を持つインフルエンサーを通じて、特定のターゲット層やコミニュティに対して効果的にアプローチすることがマーケティング戦略成功に大きく貢献します。
マーケティングの成功のカギとなるインフルエンサーとは?
まず、インフルエンサーといって思い浮かぶのはヒカキンさんが有名です。そしてヒカキンさんを起用した成功事例でソフトバンクのデビュー割りキャンペーンがあります。
インフルエンサーとして有名なHIKAKIN が、ソフトバンク株式会社の「スマホデビューサポーター」に就任し、ソフトバンクの動画コンテンツサイト「#スマホデビューch」を通じて、親子のスマホデビューをPRしました。
HIKAKINさんのYouTube&SNSのフォロワーが3600万人以上で、動画の再生回数200億回と言われています。こうしたインフルエンサーを活用したマーケティング戦略は、その数字だけをみても絶大な効果が生み出されることが期待されます。
そして企業からのメッセージをHIKAKINさんのようなインフルエンサーを介在させることで、ターゲットに届くメッセージを作ることが可能となります。
インフルエンサーにどのように依頼するのか?
では実際にインフルエンサーに仕事を依頼する場合、どのようにすればいいのか。実際のケースについて説明します。
インフルエンサーに直接依頼する方法
自社から直接依頼する場合は、SNSのDMなどでインフルエンサーにアプローチするのが一般的。仲介業者を入れない分、やり取りがスムーズに行えますし、余計な費用がかからず低コストです。
ただし、自社にマッチしたインフルエンサーの選定、報酬の交渉、投稿内容のチェック、効果分析などノウハウがないと、効果的な実施に繋がりません。インフルエンサーとの関係構築など繊細なステップもあります。人的リソースが限られている、インフルエンサーマーケティングが初めてといった場合はあまりおすすめできません。
SNSキャスティングツールを活用する方法
企業とインフルエンサーを繋ぐSNSキャスティングツールを活用すれば、自社商材と親和性の高いインフルエンサーの選定が可能。キャスティングツール内の機能で、インフルエンサーとのやり取り、投稿内容のチェックや管理といった業務の負担を軽くすることができます。
ただ、施策のスケジュール管理や商品の発送、関係性構築などを基本的に自社で行う必要があるため、人的リソースとノウハウはある程度は必要になります。また、サービスの利用手数料を払い続ける必要もあります。
ツールを利用する場合は、どこまでのサービスがカバーされているのか確認するようにしましょう。
インフルエンサーの所属事務所に連絡する方法
インフルエンサーが所属する事務所に連絡すれば、さまざまなタイプのインフルエンサーから、自社商材やブランドイメージにマッチする人材を紹介してもらえます。
また、所属事務所はインフルエンサーマーケティングの知見を持ち合わせているので、経験に基づいた提案、システム化された明快な手続きが期待できるのが嬉しいところ。炎上が発生した際の対処法なども熟知しているため、個人活動しているインフルエンサーに依頼するよりリスクが低い点もポイントです。
インフルエンサーマーケティング会社を活用する方法
インフルエンサーマーケティング会社(インフルエンサーキャスティング会社)は、インフルエンサーのフォロワー属性やマーケティングについて知識・ノウハウを持ったプロ集団です。
インフルエンサーの選定から報酬の交渉、施策の進行、効果分析など繁雑な業務を任せられ、自社リソースやノウハウがない場合でもインフルエンサーマーケティングがスムーズに実施できます。
費用こそかかりますが、インフルエンサーマーケティングが初めての方には、こういったプロのインフルエンサーマーケティング会社、キャスティング会社に依頼するのがおすすめです。
インフルエンサーに依頼した場合の費用は?
インフルエンサーへの依頼費用相場は、依頼方法によって異なります。費用相場を理解しておくことで、適切な予算でインフルエンサーへの依頼が可能です。
また、依頼費用相場を理解していることによって、サービス内容との比較がしやすくなります。「依頼費用が高い=良いサービス」というわけではありません。依頼費用だけでなく、サービス内容や過去の実績など様々な視点から総合的に判断することが大切です。
インフルエンサーに直接依頼する場合の費用相場
インフルエンサーに直接依頼する際の費用相場は「フォロワー数×単価」により試算される費用水準で判断されることが多いです。単価の幅はインフルエンサーのジャンルによっても異なりますが、主に1フォロワーあたり2〜6円として計算されます。
例えば、フォロワー数が30万人いる場合、60〜180万円の費用相場となります。基本的には、フォロワー数が多ければ多いほど高い訴求効果を期待できるため、莫大な依頼費用が必要です。
ただし、投稿するプラットフォームや投稿物の種類、投稿の形式によっても単価は異なります。相場あくまでも相場であり、全員が同じ金額で依頼できるわけではありません。直接依頼する際の費用は、インフルエンサー本人や事務所、キャスティング会社などと話し合った上で検討しましょう。
インフルエンサーのマッチングサイトを活用する場合の費用相場
インフルエンサーのマッチングサイトを活用した場合の依頼相場は、マッチングサイトによって異なります。インフルエンサーのマッチングサイトの費用相場の決まり方は、下記のような形で決められていることが多いです。
- マッチング成果報酬型(フォロワー単価2〜4円)
- システム利用料(月額2〜5万)+インフルエンサーへの報酬(成果の10%)
ただし、すべてのマッチングサイトが同じ形式で費用を決めているわけではありません。利用を考えているインフルエンサーのマッチングサイトを確認し、活用した場合にどのぐらいの費用がかかるのかをシミュレーションしてみましょう。
インフルエンサーキャスティング会社を利用する場合の費用相場
インフルエンサーキャスティング会社を利用する場合の費用相場は、下記を参考に決められることが多いです。
- フォロワー単価:2~4円/1フォロワー
- 再生数単価:3~20円/1再生 など
インフルエンサーキャスティング会社では、インフルエンサーのフォロワー数に応じて費用がかかるケースと、再生回数によって費用がかかるケースがあります。また、キャスティング以外にコンテンツ制作やレポートなどを依頼する場合には、全体的な費用も多くなります。
インフルエンサーキャスティング会社への依頼費用は「成果報酬型」となるため、再生回数や認知度アップなどを目的としている方におすすめです。
インフルエンサーが担う様々な役割
マーケティングの目的に応じてインフルエンサーを使い分ける方法は、キャンペーンの戦略的な目標とターゲットオーディエンスの特性を理解することから始まります。以下では、一般的なマーケティングの目的ごとに適切なインフルエンサーの選び方を説明します。
ブランド認知度の向上
- 目的: 新しい市場での認知度を高める、または既存市場でのブランドプレゼンスを強化する。
- インフルエンサーの選び方: 大規模なフォロワーを持つマクロインフルエンサーやセレブリティを活用します。彼らの広いリーチと影響力により、短期間でブランドの露出を最大化することができます。
- 適したプラットフォーム: InstagramやYouTubeが最適で、ビジュアルやビデオコンテンツを通じてブランドメッセージを広く伝播させることが可能です。
エンゲージメントの促進
- 目的: ターゲットオーディエンスとの対話や関与を深め、ブランドへの愛着や忠誠心を育成する。
- インフルエンサーの選び方: 高いエンゲージメント率を持つマイクロインフルエンサーやナノインフルエンサーを選びます。彼らは比較的小さいが熱心なフォロワー基盤を持っており、パーソナライズされたコミュニケーションが可能です。
- 適したプラットフォーム: TikTokやInstagramのストーリーズが有効で、インタラクティブなコンテンツを通じてフォロワーと直接関わることができます。
販売促進・リード生成
- 目的: 製品やサービスの直接的な販売促進、およびリードの獲得。
- インフルエンサーの選び方: 特定の商品やカテゴリーに精通しており、信頼性と説得力を持つインフルエンサーを選びます。商品の特性を正確に伝え、購入を促す能力が求められます。
- 適したプラットフォーム: YouTubeでの詳細なレビュー動画や、Instagramでのショッピング機能を利用した投稿が効果的です。
コンテンツの多様化とイノベーション
- 目的: 新鮮でオリジナルなコンテンツを通じて、ブランドイメージを革新的かつアップデートする。
- インフルエンサーの選び方: クリエイティブなコンテンツ制作に長けたインフルエンサーを選びます。独自の視点やスタイルを持ち、ブランドのイメージを新しい角度から描き出すことができる人物です。
- 適したプラットフォーム: TikTokやInstagramで、トレンドに敏感なコンテンツを通じてブランドの魅力を新しい形で伝えます。
WEB上のコミュニケーションでSNSが主流となっている現状で、インフルエンサーに期待するシーンはますます増えてくることが予想されます。現代のマーケティング戦略でインフルエンサーを活用することは非常に効果的であると考えます。
インフルエンサーマーケティングの失敗事例
SNS時代のマーケティング戦略に大きく効果を発揮するインフルエンサーの活用ですが、時にインフルエンサーの選定ミスのよって失敗するケースも起こります。
ターゲットとフォロワーがマッチしていない
自社のターゲットと、インフルエンサーのフォロワー層がマッチしていないと、うまくマーケティング効果が発揮できないことがあります。
当たり前のことですが、それぞれのインフルエンサーによってフォロワーの属性が変わります。そのため、インフルエンサーマーケティングは、ターゲット層を絞ったマーケティング方法を取らなければまったくの無駄な作業となってしまいます。
たとえば、女性向け商材のPRをするのに、メインフォロワーが男性だったといったケースです。
インフルエンサーの選定ミス
これはインフルエンサーの選定ミスが失敗の原因のひとつです。ターゲットとフォロワーのマッチングだけでなく、魅力的なコンテンツを発信できるかどうかの見極めも必要です。
十分にリサーチするとともに、自社ターゲットに適したインフルエンサーがどんな人物か、事前に明確化しておきましょう。選定基準を設けて社内共有するのがポイントです。
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